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オートポイエーシス理論の流れ

 

オートポイエーシス理論は、神経生理学者マトゥラーナがヴァレラの協力によ り生み出した生命システムの理論である[1]。マトゥラーナは自分の視 覚神経システムにおける研究からこの理論を生み出し、ヴァレラはこれを基に 独自のシステム理論を発展させている。

その後、ルーマンがオートポイエーシスを社会システムに応用することにより、 独自のオートポイエーシス理論を展開している[2]。また、近年では社会学のみな らず、認知科学、脳・神経生理学などへの応用も見られる。(個人的に興味深 いのは、精神医学への応用である[3]。)

また、日本では河本がオートポイエーシス理論に関する独自展開を続行してい る。河本はその著書[4][5]において、マトゥラーナ、ヴァレラ が行わなかった既存システムとの比較によるオートポイエーシスシステムの特 徴の明確化を行っている。

しかし、オートポイエーシス自体を定式化した数学モデルというのは、まだ現 れていない。



Tatsuya Nomura
Fri Aug 22 19:05:39 JST 1997